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ぼくは、イスラエルとパレスチナの紛争に対して、深い懸念を抱いています。

特に2023年10月以降のガザでの民間人犠牲や、ハマスのテロ行為にとても傷ついているし、ロシアとウクライナの問題もそうですが、世界がこんなことになるとは思わなかった。

その解決に向けた個人的な行動のあり方については、ぼく自身、立ち止まっている状態です。

この紛争は、歴史的な傷、政治的対立、相互不信が絡み合い、イスラエルとハマス双方に責任がある複雑な問題です。一方だけを非難するのは、問題の深さを軽視することだと感じています。

イスラエル人のダニエル・バレンボイムと、パレスチナ人のエドワード・サイードが、歴史的な憎悪を超えて音楽を通じて共存の道を探った事実に、ぼくは大きな希望を見出しています。彼らの友情や、彼らがおこしたウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団に見るように、ユダヤ人とパレスチナ人が人間として共存できる可能性を信じています。

ぼくは多くのユダヤ人アーティストから影響を受けてきました。アンネ・フランクを尊敬しています。『夜と霧』に深い感銘を受けました。いま、バレンボイムの音楽がぼくを励ましてくれます。

SNSは複雑な議論を単純化し、賛成か反対か、行動するかしないかを迫ります。しかし、二元論で断定できないこともあるように思います。そして、ぼくはいつでも被害者の味方でいるつもりです。

この問題を単純化せず、複雑さを受け止めながら、自分なりの倫理的行動を模索します。

不買運動なども有効な手段かも知れません。すぐに行動できる人は立派だと思いつつ、そこで我慢しながら働いている人がいることも忘れたくありません。

バレンボイムとサイードが示したように、憎しみではなく、人間性と芸術、対話を通じて希望を見出していきたい。

それがぼくの、たよりないといえば実にたよりない現時点です。

お知らせ

・山本周五郎『岡場所の女たち』『戦場の武士たち』の装画を担当しました。あけび書房より、2025年9月8日発売予定。

・月刊『レコード・コレクターズ』2025年7月号より、島田潤一郎さんのエッセイ『夜の川、夜の音』のイラストを担当しています。

展示のお知らせ

NEW・グループ展  [だれかのミュージアム 3]

とき 2026年 5月1,2,3(金,土,日)、8,9,10(金,土,日)、15,16,17(金,土,日)、23,24(土,日)

ところ だれかのmuseum

東京都杉並区高円寺北 3-35-24

 

・樋口達也 個展  『RAIN』 ※終了しました

とき 2025. 4/16(水) ─ 4/27(日)

12:00〜19:00

ところ 一日

 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-1-3​​

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・グループ展  『だれかのミュージアム2』 ※終了しました

とき 2025. 4/3(木) ─ 4/20(日) ※月,火,水は定休日

ところ だれかのmuseum

東京都杉並区高円寺北 3-35-24​​

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・樋口達也 個展  『JUGATSU』 ※終了しました

とき 2024. 10/3(木) ─ 10/28(月) ※火,水は定休日

10:00─18:00

ところ 千年一日珈琲焙煎所

茨城県つくば市天久保3-13-3 高野テナント105​​

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・樋口達也 個展  『南斜花壇』 ※終了しました

とき 2024. 8/1(木) ─ 8/17(土) ※日,月,火は定休日、8/8(木)は臨時休業

13:13 〜 17:17

ところ 書肆ひるね

栃木県宇都宮市中戸祭1-5-4​​

 © 2021 Tatsuya Higuchi

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